トレーニングは“土台”から。インナーマッスルと感覚づくりのススメ
最近は、ジムでの筋トレや自宅トレーニングが一般的になり、「とにかく鍛える」ことに意識が向きがちです。
ですが、健康づくりやボディメイクにおいて、本当に大切なのは“土台”です。見た目に派手な動きや筋肉ではなく、もっと内側にある「身体の使い方」や「整える力」

たとえば、ヨガやピラティスの基本は「呼吸」と「中心軸」への意識。
更にトレーニングではエビデンスに基づいた大まかな順番があります。
リ・アライメント、モビリティ、コアアクティベート、スタビリティ、ストレングス、カーディオ、クールダウン/リラクゼーション
さらに、ストレングス(筋力トレーニング)の中にもミドル、コントラクト、ストレッチこの順番で行うことで、出力と柔軟性を同時に高めることができるといわれています。ちょっと難しくなってきましたね、、
この順番は、神経筋の準備→安定と強化→循環促通→回復という理論に基づいたものです。
今回はわかりやすく「アウターマッスル(表層筋)」と「インナーマッスル(深層筋)」からお伝えします。
これは、筋肉を鍛える前に身体の“土台”を整えることを意味します。
なぜ土台が大事なのか?
身体には「アウターマッスル(表層筋)」と「インナーマッスル(深層筋)」があります。
よく知られている腹直筋や大胸筋、上腕二頭筋などはアウター。
一方で、体幹の安定に関わる腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群などはインナーです。
このインナーマッスルがうまく働いていないと、姿勢が崩れ、力をうまく発揮できません。
つまり、どれだけ筋トレをしても、ケガをしたり、思ったような成果が出なかったりするのです。

土台づくりの第一歩は「感覚を取り戻すこと」
土台をつくるトレーニングは、決して激しい動きではありません。
呼吸、足裏の接地、骨盤の傾き、背骨の並び――
こうした“身体の感覚”を丁寧に観察し、コントロールする練習です。
とくに重要なのが「呼吸」です。
浅い呼吸ではインナーマッスルは十分に働きません。
横隔膜を使って深く呼吸し、お腹まわりに自然な圧(腹圧)をかけることで、体幹が安定します。
これは「コアコントロール」にも通じる考え方であり、私たちの身体の中心軸を支える基礎力となります。
重ねていく“静かなトレーニング”
激しい運動やハードな筋トレも確かに効果的ですが、
それを支える「身体の土台」ができていなければ、長くは続きません。
・正しい姿勢で立てているか
・体幹に安定感があるか
・重心が偏っていないか

こうした“内側のチェックポイント”を意識することで、
普段のトレーニングの質も上がり、結果的にケガの予防にもつながります。
目に見える変化よりも、まずは「感じられる変化」を。
“静かなでも『キツイ』トレーニング”の積み重ねが、しなやかで強い身体をつくります――
その原点が「土台づくり」なのです。